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2シリーズMSOのリモート機能が自動車業界にもたらすアクセスとコラボレーション

概要:3つの投稿からなる、自動車業界におけるオシロスコープの役割について

パート1:2シリーズMSOのポータビリティと性能が自動車業界にもたらすもの

パート2:2シリーズMSOのリモート機能が自動車業界にもたらすアクセスとコラボレーション

パート3:2シリーズ・ミックスド・シグナル・オシロスコープによる車載用シリアル・バスのデバッグ

 

自動車は、100年以上にわたってわたしたちを行きたいところに連れていってくれました。この間、この業界は馬力やトルクといったハードウェア、機械的な特長を重視するものから、運転支援機能やインフォテインメント・オプションなど、主にソフトウェアによって実現される特長や機能へと変化してきました。私たちは、SDV(ソフトウェア定義自動車、Software-Defined Vehicle)が例外ではなく、スタンダードとなる未来へと急速に移行している最中であることに気づきました。

 

デジタルの未来を切り開くオシロスコープ・ソフトウェア

自動運転や環境に優しい自動車に対する顧客の要望により、自動車メーカは電動化、コネクティビティ、そして新たな目標達成に必要なソフトウェアに再び注目するようになりました。テスラのような最新の高級車では、すでに1億5000万行ものソフトウェア・コードが、100個もの電子制御ユニット(ECU)と、増え続けるセンサ、カメラ、レーダ、光検出装置などで書かれていることがあります。運転支援機能がより自動化され、完全な自律走行へと発展するにつれ、より多くのソフトウェアとそれをテストするための装置の必要性は高まる一方です。

Automotive engineer conductive diagnostic tests with Tektronix 2 Series MSO oscilloscope.

テクトロニクスはこのような動向を注視しており、最近、新製品のミックスド・シグナル・オシロスコープ、2シリーズMSOを発表しました。2シリーズMSOは、現場でのデバッグを正確に、再現性のあるものにするため、あらゆる業界のお客様に、ベンチレベルの性能を操作しやすいデバイスで提供することを目的としています。2シリーズMSOは、研究室のベンチで、ガレージで車のボンネットにぶら下げて、あるいはテスト車両でサーキットを走っているときなど、お客様の仕事の現場で活躍します。この連載のパート1でご紹介したように、この新製品の2シリーズMSOが、検査工程、特に現場での作業におけるメリットをすでに実感している企業もあります。

TekDrive data workspace for sharing oscilloscope waveforms and other test and measurement data

2シリーズMSOには、ポータビリティに加え、コラボレーション、リモート解析の技術であるTekDriveとTekScopeが標準で統合されており、自動車関連のお客様から高い評価をいただいています。TekDriveは、接続された機器にあらゆる種類のファイルをアップロード、保存、整理、検索、ダウンロード、共有できる、テスト/測定データのワークスペースです。また、TekScopeはPC上でオシロスコープの解析機能にアクセスし、どこからでも波形を解析できるようにするものです。では、実際のところ、お客様にはどのように映っているのでしょうか。

 

リモート・ワーク、チーム・コラボレーション

例えば、世界中の研究開発エンジニアが集まって、新型車の自動化技術に取り組んでいるとします。現場で働くテスト・エンジニアは、オシロスコープのポータビリティにより、必要なデータをより簡単に収集できるだけでなく、そのデータをリアルタイムで保存、共有し、TekDriveを介して遠隔地の協力者とシームレスに共同作業を行うことができます。

Remote testing and analysis of oscilloscope waveforms from a computer

同様に、TekScopeは、オシロスコープを使用せずに、接続されたオシロスコープと同じユーザ・インタフェースを使用して、チーム・メンバーによるリモートでのテスト、解析を可能にします。2シリーズMSOの登場以前、従来のオシロスコープを使用する自動車メーカは、オシロスコープを車に近づけて接続し、リモート・ワークステーションから車にコードを送信し、最後に何が起こったかを解析するという、一連の面倒な手順を踏まなければなりませんでした。TekDriveとTekScopeのサブスクリプション・オプションにより、お客様は車内でオシロスコープをすばやくセットアップし、ワークステーションや携帯電話からコードを送信し、クラウド・アプリケーションを使って何が起こったかを簡単に解析することができます。また、複数のオシロスコープの波形を同一画面上で同期させたり、スペクトラム解析、ジッタ解析、高度なバス・デコードなど、高度な機能を追加することも可能です。

2シリーズMSOのポータビリティとリモート制御機能が、自動車業界のお客様に直接どのようなメリットをもたらすかを説明しましたが、このシリーズの最後のブログでは、より詳細に、2シリーズMSOを使用したCAN、LINのオートモーティブ・バスのデバッグに焦点を当てます。

2シリーズMSOの詳細、およびTekScopeTekDriveが自動車チーム内のコラボレーションを強化するために果たす役割については、当社のWebサイトをご覧ください。