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MOSFETの相互コンダクタンスとは?gmの求め方と測定方法は?
相互コンダクタンス測定は、パワーエレクトロニクス設計におけるMOSFETの特性を検証するための重要な試験です。相互コンダクタンスは、MOSFETが適切に機能していることを保証し、回路設計において電圧利得が重要な仕様である場合に、エンジニアが最適なMOSFETを選択するのに役立ちます。結果、企業はパワー半導体デバイスをより早く市場に投入することができ、また、フィールドでの不具合を最小限に抑えることができます。
相互コンダクタンスとは、一定のドレイン・ソース間電圧が印加されたときの、ドレイン電流(ID)とゲート・ソース間電圧(VGS)の比のことです。電流と電圧の比は一般にゲインと呼ばれます。相互コンダクタンスは、MOSETのしきい値電圧(VTH)と厳密に結びついた重要なパラメータであり、両者ともゲート・チャネルのサイズに関係しています。I-V測定からMOSFETの相互コンダクタンスを導く公式は以下の通りです。
gm= |
ΔID |
ΔVGS |
MOSFET相互コンダクタンスの測定方法
最初の構成に示すアプローチでは、3つのソース・メジャー・ユニット(SMU)を必要とし、すべてのノードをフィードバック制御電圧に保持し、すべての電流を同時に測定できます。各デバイスのチャネル接続をカバーするのに十分なSMUチャネルがない場合は、2番目の構成に示すように進められます。この構成は、ノイズの多いグラウンド接続の影響を受けやすく、長いケーブルを使用するとグラウンドループが発生する可能性があることに注意する必要があります。また、ソース端子の電流と電圧を測定することができないため、計算に誤差が生じる可能性があります。
MOSFET相互コンダクタンスの測定手順
- ドレイン/ソース電圧(VDS)を一定に保ちながら、ゲート電圧(VGS)を所望の範囲で掃引する。
- VGSの増分ステップごとにドレイン電流(ID)を測定する。
- IDの小さな変化をVGSの小さな変化で割ることにより、相互コンダクタンス(gm)を計算する。
赤いプロット線は、相互コンダクタンス(gm)と相互コンダクタンスの最大値(Vth)を示しています。
MOSFETの特性評価に関する詳細は「MOSFETとMOSCAPデバイスの特性評価でよくある質問 Top10」や「ワイド・バンドギャップ半導体の特性評価」をご参考にご覧ください。
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