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ジッタ/アイ・ダイアグラム解析ツール・データ・シート
DPOJETデータ・シート
DPOJETは、リアルタイム・オシロスコープで使用できる優れたアイ・ダイアグラム、ジッタ/タイミング解析パッケージです。 DPOJETを使用することで、リアルタイム・オシロスコープを高感度、高確度で使用することが可能になります。 DPOJETの総合的なジッタ/アイ・ダイアグラム解析と分離アルゴリズムにより、今日の高速シリアル、デジタル/通信システム設計におけるシグナル・インテグリティの問題検出が容易になります。
DPOJET Advancedの主な特長
- アナログ/デジタルのクロック、データ信号のジッタおよびタイミング解析
- リアルタイム・アイ・ダイアグラム(RT-Eye®)解析1
- 選択可能なハイ・パス、ロー・パスの測定フィルタ
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ジッタ観測と解析のための10種類のプロット:アイ・ダイアグラム、CDFバスタブ、スペクトラム、ヒストグラム、コンポジット・ヒストグラム、トレンド、データ、位相ノイズ、伝達関数
- スペクトラムとQスケールの手法を使用した正確なジッタ解析で、業界標準のDual-Diracモデル・パラメータの抽出を含む、ジッタ成分の詳細な分離が可能
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BUJ(Bounded Uncorrelated Jitter、有界非相関ジッタ)の影響を正確に測定し、正確なTJ測定を可能にするジッタ分離アルゴリズム
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さまざまな規格をサポートするライブラリによるパス/フェイルおよびマスク・テスト、さらにユーザ定義のリミット/マスク・ファイルによるカスタム・テスト構成と新規または策定中の規格への対応
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DPOJET AdvancedはDSA/MSO70000シリーズでは標準で、DPO70000シリーズ、DPO7000シリーズ、MSO/DPO5000シリーズ・オシロスコープではオプションで装備
1 米国特許第6,836,738号
DPOJET Essentials/Advancedに共通の特長
- 周期、周波数、タイム・インターバル・エラー解析
- 立上り/立下り時間、パルス幅、デューティ・サイクルなどのタイミング・パラメータ
- ヒストグラム、タイム・トレンド、スペクトラムなどの多くのグラフィック・ツール
- ソフトウェアPLLを含む、プログラマブル・ソフトウェア・クロック・リカバリ1
- 代表的な規格におけるユーザ選択可能なGolden PLLのサポート
- ビット・レートとパターン長の自動検出による簡単な測定設定
- 選択可能なハイとローのリミット測定境界テスト
- 総合的な統計ロギング、レポート、リモート・オートメーション
- 詳細な解析のためのワースト・ケース信号の取込みと保存
- TekWizard™インタフェースによるワンボタンおよびガイド付のジッタ・サマリ
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DPOJET Essentialsは、DPO/DSA/MSO70000シリーズ、DPO7000シリーズ、MSO/DPO5000シリーズのオシロスコープ全機種で標準装備
1 米国特許第6,812,688号
アプリケーション
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高速シリアルとパラレル・バス設計の性能評価
- クロック/データ・ジッタとシグナル・インテグリティの特性評価
- PLLのダイナミック性能の評価
- SSC(スペクトラム拡散クロック)回路の変調評価
- ジッタ生成、伝達伝送、トレランスの特性評価
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PCI Express、Serial ATA、SAS、Fibre Channel、MIPI® D-PHY、MIPI® M-PHY、DisplayPort、Thunderbolt、MHL、DDR、DDR2、DDR3、DDR4、LPDDR、LPDDR2、LPDDR3、SD UHS-II、MOST50、MOST150、USB 3.0、10GBASE-KR/KR4、SFF-8431 SFP+ / 10GSFP+Direct Attach Cable、その他の電気/光システムの物理層テストの実行
リアルタイムのジッタ/アイ・ダイアグラム解析
DPOJETは、リアルタイム・オシロスコープで使用できる優れたアイ・ダイアグラム、ジッタ/タイミング解析パッケージです。 テクトロニクスのDPO/DSA/MSO70000シリーズ、DPO7000シリーズ、MSO/DPO5000シリーズ上で動作し、リアルタイム・オシロスコープで最高の感度と確度を実現します。 DPOJETの総合的なジッタ/アイ・ダイアグラム解析と分離アルゴリズムにより、今日の高速シリアル、デジタル/通信システム設計におけるシグナル・インテグリティの問題検出が容易になります。
プロセッサのクロック・スピードが3GHzを超え、バックプレーン・バスやシリアル・リンクのデータ・レートが8GT/sを超えると、コンピュータ、半導体、通信業界のアナログ/デジタル設計エンジニアは新しい問題に直面することになります。 高速化により、ジッタや関連するシグナル・インテグリティ問題における回路のトレランスやマージンが減少します。 ジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェアを使用することで、ジッタの特性評価、シグナル・インテグリティ問題の原因をすばやく特定できるので、超高速環境においても確信を持って新規デザインをすばやく市場に投入することができます。
測定項目 | DPOJET Essentials | DPOJET Advanced | |
周期/周波数測定 | |||
周波数1、周期 1、N周期、サイクル・サイクル周期、正のパルス幅 1、負のパルス幅 1、正のデューティ・サイクル 1、負のデューティ・サイクル 1、正のサイクル・サイクル・デューティ比 1、負のサイクル・サイクル・デューティ比 1 | ○ | ○ | |
時間測定 | |||
立上り時間、立下り時間、スキュー 1、ハイ時間、ロー時間、セットアップ 1、ホールド 1、SSCプロファイル、SSC変調レート、SSC周波数偏差、SSC周波数偏差の最小値、SSC周波数偏差の最大値、レベル外の時間、tCMD-CMD(tCMD-CMDはMSOモデルのみ) | ○ | ○ | |
立上りスルー・レート、立下りスルー・レート | ○ | ||
振幅測定 | |||
ハイ、ロー、(ハイ)-(ロー)、ACコモンモード、DCコモンモード、オーバーシュート、アンダーシュート、サイクル最小値、サイクル最大値、サイクル・ピーク、コモンモード、T/nT比、差動クロスオーバ | ○ | ||
ジッタ測定 | |||
TIE、位相ノイズ | ○ | ○ | |
RJ、DJ、TJ @ BER、PJ、クロック、NPJ、DCD、DDJ、RJ(δ-δ)、DJ(δ-δ)、J2、J9、サブレート、F/2、F/4、F/8 | ○ | ||
アイ・ダイアグラム測定 | |||
アイの高さ、アイの高さ@BER、アイの幅、アイの幅@BER、アイ・ハイ、アイ・ロー、Qファクタ、マスク・ヒット、オートフィット・マスク・ヒット | ○ | ||
クロック・リカバリ方式 | |||
一定クロック平均、一定クロック中央値、一定クロック固定、外部クロック・エッジ、外部クロックPLL、Type I PLL、Type II PLL | ○ | ○ | |
プロット | |||
ヒストグラム、時間トレンド、データ・アレイ、スペクトラム、位相ノイズ、伝達曲線 | ○ | ○ | |
アイ・ダイアグラム、波形データベース、バスタブ、コンポジット・ヒストグラム | ○ | ||
リミット/マスク・テスト | |||
パス/フェイル測定テスト・リミット、規格マスクのロードとテスト | ○ | ||
データ・ロギング | |||
測定値、統計値、ワースト・ケース波形とスナップショット | ○ | ○ | |
レポート作成 | |||
MHTML(MIME Encapsulation of aggregate HTML)形式によるサマリ、統計、プロット | ○ | ○ | |
パス/フェイル結果 | ○ |
図1. DPOJETのジッタ分離方法の選択(従来のモデルとBUJモデル)
DPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェアは、当社のリアルタイム・オシロスコープの機能を拡張し、単発取込モードまたは連続取込モードで取込んだクロック信号、シリアル/パラレルのデータ信号から複雑な測定と解析を行うことができます。 表に示すように、DPOJETの測定項目は、アナログまたはデジタルのチャンネルでサポートされます。 代表的な業界規格に対するパス/フェイル・パラメータ・テストによるジッタ/タイミング測定とアイ・ダイアグラムによるマスク・テストを実行でき、コンピュータ業界、通信業界の高速デジタル設計エンジニアの最新の測定要求に応えるように設計されています。
データ・レートが高速になるにつれ、次世代のインタフェースでは、クロストークなどのBUJソースの測定と分離を含む、新たなテスト/測定の課題が生じています。 クロストークは、隣接レーンから被測定レーンへの結合エネルギによって発生することがあります。
レシーバ/トランスミッタのイコライゼーションでDDJ(データ依存性ジッタ)を補正することはできますが、クロストークの影響を除去することは困難です。 このため、Thunderboltなど、多くの規格ではジッタ・バジェットにBUJを含むことを測定要件にしているものもあります。
DPOJETは、図1に示すように、従来のジッタ分離とBUJのジッタ分離の両方をサポートしています。 BUJのジッタ分離手法では、ジッタ・タブにおいてクロックNPJ測定が有効になります。
1 MSOシリーズのデジタル・チャンネルで使用可能
デバッグ、特性評価、およびコンプライアンス
DPOJETは、測定ごとの設定が柔軟に行え、複数ソースの解析が可能な唯一のジッタ/アイ解析ソフトウェアであり、優れたデバッグ、特性評価、コンプライアンスの環境を提供します。
マルチレーン解析
他のジッタ/アイ解析ソフトウェア・ソリューションでは、複数レーンの解析は各レーンを個別に解析するために複数回のアクイジションが必要となり、時間のかかる作業となります。DPOJETでは、たとえばCh1、Ch2、Ch3、およびCh4など、複数のソースに対する複数の測定を同時に行うマルチレーン解析が可能です。トラフィックの複数のレーンを同時に測定できるので、PCI Express、HDMI、DisplayPortなどのマルチレーン規格に対する結果の解析や比較がすばやく簡単にできます。これにより、レーン間の視覚による比較が容易となり、たとえばレーン間のノイズ、ジッタ、立上り時間、立下り時間、振幅など、信号品質パラメータの差異をすばやく把握することができます。またDPOJETのレポート機能使用して、機器と測定の詳細設定、測定結果、プロットを含むHTMLレポートを作成することができます。
DisplayPortデバイスの4レーン同時解析
複数ソースの解析
同じ測定を同時に複数回実行できるので、DPOJETにより、たとえばディエンベッド、エンベッド、イコライゼーションなどの後処理効果の解析に最適な環境が得られます。SDLA VisualizerとDPOJETを組み合わせると、リンク内の異なるテスト・ポイントの信号を同時に測定できる解析環境が得られます。たとえば、取込んだ波形とディエンベッド後の波形の比較ができるので、取込み信号のディエンベッド効果を検証するために必要な詳細をすばやく取得できます。
SDLA VisualizerとDPOJETを使用したチャンネル・エンベッド後のPCI Express Gen 3信号、CTLE、およびDFEの解析
複数測定の構成
多くの高速シリアル規格では、クロック・リカバリに使用するリファレンスPLL(Phased Locked Loop)が規定されています。これにより、デバイスを同じ基準ですべてテストすることが保証されます。これらのPLLは、スペクトラム拡散クロック(SSC)に起因するジッタなど、低周波ジッタの影響をフィルタしたり追跡したりするために定義されます。SSCに追従できるPLL構成を使用すると、SSCの影響を減衰させることができ、結果としてアイ・ダイアグラムの開きが大きくなります。 SSCの影響に追従するために、通常は低周波ジッタを減衰できる2次PLLが使用されます。SSCの影響を調べたい場合には、SSCの影響を追跡しない一定クロック・リカバリを使用することができます。SSCなどのジッタの影響を調べると同時に、リファレンスPLLを使用した後のアイを評価したい場合があります。これは、DPOJETの柔軟な測定構成機能により可能となります。すべての測定で同一のクロック・リカバリ方式を使用するか、または各測定で異なる方式を使用するように測定を構成することができます。
USB 3.0信号の解析 ― 低周波ジッタを減衰するためにType II PLL(左側)と一定クロック・リカバリ(右側)を使用した場合の差異を示す
また、結果を周波数ドメインで調べたい場合もあります。DPOJETは、クロック・リカバリ後の信号のスペクトラム成分を示すスペクトラム・プロットも表示可能です。 上の図に示すように、Type II PLLの適用後と一定クロック・リカバリを使用した場合の信号のスペクトラム成分の比較をすばやく行うことができます。
データの可視化
DPOJETは、測定結果とプロットを内蔵ディスプレイ、外部モニタ、またはオシロスコープの2つのディスプレイ・ポートを活用してその両方に表示することができます。
DPOJETは、プロットをインタラクティブに表示することができます。これにより固定のプロット・イメージでは困難な解析が可能となります。インタラクティブな機能には、ズーム、パン、カーソル、最大値と最小値の検出などが含まれます。たとえば、スペクトラム・プロットの観察中にMaxカーソル機能を使用すると、簡単に最大振幅の周波数を知ることができます。こうすると、プロットのリードアウトにジッタの周波数と振幅が表示されます。
スペクトラムおよびトレンドと同様、DPOJETの解析プロットは単純な測定と結果表示には留まりません。 トレンド解析では、周波数ドリフト、PLLの起動トランジェント、または電源変化に対する回路応答など、時間とともに変化するタイミング・パラメータをすばやく知ることができます。スペクトラム解析では、ジッタの詳細な周波数と振幅、および変調ソースを簡単に、すばやく判別することができます。隣接したオシレータやクロック、電源ノイズ、信号のクロストークなど、ソースの探索は簡単な作業となりました。業界でユニークなことは、DPOJETではジッタをルート/ヘルツ単位で示す位相ノイズ・プロット、および異なる周波数の2つの信号間のジッタ・スペクトラムを直接比較できる伝達関数プロットも可能であり、クロック・マルチプライヤなどのPLL回路のジッタを判別する最適なツールであることです。コンポジット・ヒストグラム・プロットでは、ジッタ成分とそのデータ・セット内の分布の詳細を観察することができます。
コンポジット・ヒストグラム・プロット
DPOJETのスペクトラム・プロット。異なるクロック・リカバリ方式が低周波ジッタの振幅に与える影響を示す
すべての測定が終了したらテスト・レポートを生成することができます。レポートには、機器の構成、プローブの構成、パス/フェイルのステータスを伴う測定結果、測定構成の詳細、生成されたプロットを含めることができます。また、結果を含む.csvファイルを生成することも可能です。
測定結果とプロットを含むDPOJETのテスト・レポートの例
ご注文の際は以下の型名をご使用ください。
型名
- DPOJET Advanced
オプション
- Opt.DJA
- 新規にオシロスコープを購入される場合はプリンストールされます。
アップグレード
お使いのオシロスコープをアップグレードする場合
- DPO-UP Opt. DJAE
- MSO/DPO5000シリーズ
- DPO-UP Opt. DJAM
- DPO7000シリーズ
- DPO-UP Opt. DJAH
- DPO/MSO70000シリーズ(4~8GHz機種)
- DPO-UP Opt. DJAU
- DPO/MSO70000シリーズ(12GHz以上の機種)
- DPOFL-DJA
- フローティング・ライセンス
その他
ソフトウェアは、オシロスコープ内蔵のハード・ディスクおよびCDメディアで提供されます。または、当社ウェブ・サイト(www.jp.tektronix.com)からダウンロードできます。 MSO/DSA/DPO70000シリーズ、DPO7000シリーズ、MSO/DPO5000シリーズ・オシロスコープにインストールして実行します。 オンライン・ドキュメントと印刷可能なPDFフォーマットのマニュアルが含まれています。
機器オプション
- Opt. 10G-KR
-
Ethernet 10GBASE-KR/KR4のコンプライアンス/デバッグ・ソリューション
- Opt. D-PHY
- MIPI® D-PHY Essentials
- Opt. DDRA
- DDRメモリ・バス解析
- Opt. eDP
-
Embedded DisplayPort Essentials
- Opt. FC-16G
- FibreChannel Essentials
- Opt. MOST
-
MOST電気コンプライアンスおよびMOST50デバッグ・テスト・ソリューション
- Opt. M-PHY
- MIPI® M-PHY Essentials
- Opt. PCE
- PCI Expressコンプライアンス測定(Opt. PCE、SD-PCIEを含む)
- Opt. PCE3
-
DPOJET用PCI Express Gen 3(Opt. PCEを含む)測定
- Opt. SAS3
- SAS Essentials
- Opt. SFP-TX
- Ethernet SFP+コンプライアンスおよびデバッグ・ソリューション
- Opt. SSP
- USB 3.1 SuperSpeed Plus Essentials
- Opt. UHS2
- SDA UHS-II DPOJET Essentials
- Opt. USB3
- USB 3.0 Tx Essentials. Opt. DJAおよび8GHz以上のオシロスコープが必要