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AC電流プローブ

CT1 • CT2 • CT6

特長

  • 広帯域
  • 超低インダクタンス
  • 小型形状
  • 立上り時間200ps未満の電流波形も特性評価が可能
  • 被測定回路への負荷が極めて軽い
  • 高密度実装の回路にも対応

アプリケーション

  • ディスク・ドライブ・リード・チャンネルの設計
  • シリコンの特性評価
  • 高周波アナログの設計
  • ESD試験
  • 信号インジェクション
  • 差動電流の測定
  • 低繰り返しパルスの単発測定
  • 伝播遅延の測定

CT6型電流プローブ

CT6型は、当社の高周波電流プローブの中でも最新の製品です。高周波回路の設計とテストには、超広帯域、低インダクタンス、小型のプローブが必要とされますが、CT6型はそのようなアプリケーションに最適です。当社TDS6000B/TDS7000Bシリーズ 広帯域オシロスコープ、または同等性能で50Ω入力を備えた他の測定器との組合せでCT6型を使用すると、2GHzの広帯域測定が実現できます。CT6型のインダクタンスは3nH未満と非常に低く、被測定回路に与える負荷効果はほとんど無視できます。この低インダクタンスは、ディスク・ドライブのリード/ライト・プリアンプなど、低振幅かつ高周波の回路の測定には特に重要です。CT6型は、被測定導線をトランスフォーマ側面の小さな穴に通して使用する 閉回路設計になっており、20ゲージまでの被覆線を測定できます。最大電圧が30VであるためCEマークには該当しません。

CT1型/CT2型電流プローブ(BNCプローブ・ケーブルP6041型付き)

CT1型/CT2型電流プローブ

CT1型/CT2型電流プローブは、回路に固定して使用することを前提とした構造になっていて、どちらも電流トランスフォーマと接続用ケーブルで構成されています。電流が流れている回路上の導線を、電流トランスフォーマ側面の小さな穴に通して測定します。

P6041型プローブ・ケーブルは、CT1型/CT2型電流トランスフォーマと、オシロスコープのBNC入力とを接続するために使用します。高インピーダンス(1MΩ)のオシロスコープ入力に接続する場合は、P6041型ケーブルを50Ωターミネーションで終端する必要があります。複数の電流トランスフォーマを回路に固定し、それらを1本のプローブ・ケーブルで順次モニタすることができます。

ミニチュア形状

CT1型/CT2型プローブは、電流トランスフォーマとプローブ・ケーブルが取り外せる構造になっているので、回路基板上あるいは限られたスペースにも複数の電流トランスフォーマを取り付けることができます。

CT6型は小型化が徹底されており、高密度実装の回路基板や部品の電流測定に最適です。CT6型は、CT1型/CT2型プローブと違って、ケーブルを取り外しできる構造になっていないので、一時的に取り付けて使用します。

延長可能なプローブ・ケーブル

仕様上の立上り時間と周波数帯域は、付属のプローブ・ケーブルを使用したときに得られます。P6041型のケーブル長は約1m(42インチ)です。それでは長さが足らない場合は、高品質の50Ωケーブルとインタフェース・コネクタを使用して延長できます。ただし、ケーブルを延長すると高周波応答は劣化します。

高感度

CT1型/CT6型は、50Ω終端の状態で1mAごとに5mVの電圧を出力します。CT2型は、同じく50オーム終端で1mAごとに1mVの電圧を出力します。

主な使用方法

CT1型/CT2型/CT6型高周波電流トランスフォーマは、広帯域特性を持ったAC電流測定デバイスです。これらのプローブを高周波オシロスコープまたはその他の機器との組合せで使用することで、高周波電流波形の観測、記録が可能になります。CT1型/CT2型/CT6型は、主に50Ω入力を持ったオシロスコープ(またはその他の測定器)に直接接続して使用します。

CT1型/CT2型については、P6041型プローブ・ケーブルと50Ω通過型ターミネーション(推奨アクセサリを参照)を使用して出力を終端することにより、1MΩ入力の機器にも使用できます。

いずれの場合も、CT1型/CT2型/CT6型の仕様上のパフォーマンスと感度を得るには、50Ω入力に接続する必要があります。

主な測定アプリケーション

差動電流測定

真の差動電圧増幅器で対応できる周波数帯域は、最高でも100MHz程度です。CT1型とCT6型は、それぞれ1GHzと2GHz周波数帯域までの差動電流測定ができます。1つのトランスフォーマの穴に、対電流が流れる2本の線を通して測定することにより、その測定結果が差動電流となります。CT2型は、200MHz周波数帯域まで、同様の差動電流測定が行えます。

いずれの場合も、周波数と電流時間積の性能を超える測定はできません。(性能をご参照ください。)

低繰返しパルスの単発測定

信号の最大パルス電流と電流時間積がCT1型/CT2型/CT6型のそれぞれの性能を超えない範囲内であれば、低繰返しパルスの単発測定は比較的簡単に行えます。

たとえばCT2型は、50Ax10-6秒の電流時間積で36Aピークの性能を持っています。この場合、最大パルス幅が1.39μs以下であれば、36Aピーク・パルスを安全に測定できます。また、これより長いパルス幅であっても、パルスの振幅が低ければ安全に測定できます。CT1型/CT2型/CT6型は、それぞれ低周波数帯域のロールオフ特性を持っています。低周波数での振幅低下は、各トランスフォーマのL/R時間定数にパルス幅が近づいたときに現れます。

伝播遅延の測定

2つのCT1型またはCT2型の電流トランスフォーマと、整合の取れたプローブ・ケーブルを使用すると、高周波デバイスの入力と出力電流間の伝播遅延(伝達時間)を測定できます。プローブの出力は、2チャンネル・リアルタイム・オシロスコープまたはサンプリング・オシロスコープに接続します。

同じ信号電流を両方のトランスフォーマに通すことにより、プローブ/ケーブル/オシロスコープ・システム全体での遅延量を観測でき、その結果、不整合の有無を検証することができます。

性能


CT1型周波数特性(代表値)

CT2型周波数特性(代表値)


CT6型周波数特性(代表値)
 

CT1型/CT2型/CT6型性能

パラメータ CT1型 CT2型 CT6型
周波数帯域(代表値) 25 kHz to 1 GHz 1.2 kHz to 200 MHz 250 kHz to 2 GHz

 

立上り時間

 

350 ps 500 ps 200 ps
感度(50Ω) 5 mV/mA 1 mV/mA 5 mV/mA

確度

 

±3% ±3% ±3%

励磁インダクタンス

 

6 μH 7 μH 1 μH
漏洩インダクタンス先 2.4 nH 1 nH 1.5 nH
挿入インピーダンス:
@ 10 MHz   0.1 Ω 1.1 Ω
@ 100 MHz 2 Ω 0.5 Ω 1.3 Ω
@ 1 GHz         11.9 Ω
最大裸線サイズ #14 線 #16 線 #20 線
1.78 mm (0.070インチ ) 1.32 mm (0.052インチ ) 0.8 mm (0.032インチ )
最大裸線電圧
実効値 175 VRMSCAT I 175 VRMSCAT I 30 VRMSCAT I

ピーク

 

1000 V * 1000 V * 30 V
DC 175 V 175 V 30 V
最大ピーク・パルス電流 12 A 36 A 6 A
最大連続電流(RMS ) 450 mA 2.5 A 120 mA
電流時間積 1 x 10-6A*Sec 50 x 10-6A*Sec 0.25 x 10-6A*Sec
L/R時間定数(垂下) >6.35 μsec >160 μsec 0.4 μsec
伝播遅延 3.25 nSec 6.1 nSec 5.2 nSec
安全基準 UL3111-2-032, CSA1010.2.032, EN61010-2-032, IEC61010-2-032 UL3111-2-032, CSA1010.2.032, EN61010-2-032, IEC61010-2-032 NA

* (

型名・オプション

CT1

高周波電流プローブ

スタンダード・アクセサリ:マニュアル、P6041型接続ケーブル

CT2

高周波電流プローブ

スタンダード・アクセサリ:マニュアル、P6041型接続ケーブル

CT6

高周波電流プローブ

CT1型/CT2型推奨アクセサリ

50Ω通過型ターミネーション - 部品番号011-0049-02

サービス・オプション

Opt.C3 - 3年標準校正

Opt.C5 - 5年標準校正

Opt.D1 - 英文試験成績書(CT6のみ)

Opt.D3 - 3年試験成績書(Opt. C3と同時発注)

Opt.D5 - 5年試験成績書(Opt. C5と同時発注)

Opt.R3 - 3年保証期間

Opt.R5 - 5年保証期間

CT6型スタンダード・アクセサリ:

SMA-BNC変換アダプタ - 部品番号015-0572-00

ユーザ・マニュアル - 部品番号071-0453-00

カラー・ケーブル・マーカ・バンド -

プローブ・ホルダ - 部品番号015-0682-00

校正証明書 -

保証期間 - 1年間