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MOSFET I-V曲線の測定方法

MOSFETが正しく機能し、仕様を満たしていることを確認する最良の方法の1つが、I-V曲線をトレースすることによって特性を決定する方法です。I-Vテストが必要な出力特性は多数あります。ゲートリーク電流、ブレークダウン電圧、スレッショルド電圧、伝達特性、ドレイン電流などはすべて、I-V特性をトレースし、デバイスの正常な動作を確認するだけで導き出すことができます。

ケースレーの ソース・メジャー・ユニット(SMU)は、MOSFET I-V特性テストの代表的な計測器です。電流測定中に電圧を印加、または電圧測定中に電流を印加する機能をDCやスイープ動作と組み合わせることで、被試験デバイス(DUT)への接続を変更することなく、順方向電圧(VF)、逆リーク電流、逆降伏電圧(VB)などの測定が行えます(図1)。

MOSFET I-V特性評価テスト用ソース・メジャー・ユニット(SMU)計測器

内蔵された機能を使用すると、複数のSMUを同期させ、スレッショルド電圧、ベータ、相互コンダクタンスなどのパラメトリック測定を行うことができます。

ケースレー・ソース・メジャー・ユニットを使ったMOSFET I-V曲線の測定

MOSFET曲線を、たった2台のSMU機器で取得できます(図2)。SMU1からのベース電流ごとに、SMU2はVCE をスイープし、ICを測定します。

2台のSMU計測器で取得したMOSFET曲線群

パルスI-V特性評価は、電圧と電流がごく短時間、限られたデューティ・サイクルで印加されるもので、I-V曲線を測定するもう1つの一般的な方法です。パルスI-V測定により、テスト時間を短縮し、安全な動作領域を超えることや、デバイスの自己発熱、パラメータ・シフトを引き起こすことなく、MOSFETの特性評価が可能になります。

通常、2つのパルスI-Vチャネルを使用して1つのチャネルをゲートに接続し、もう1つのチャネルをドレインに接続して、これらのMOSFETのI-V曲線を測定します。各チャネルのグランドは、MOSFETのソース・ピンに接続されています。

トランジスタ曲線を構築するには、ゲート・チャネルがまずゲートに電圧を印加し、次にドレイン・チャネルがVDSをある範囲の値でスイープし、各ポイントで結果として生じる電流を測定します。次に、ゲート・チャネルがゲートに異なる電圧を印加し、このプロセスが繰り返され、セット内に次のMOSFETのI-V曲線を構築します。

ケースレーのSMU機器は、リニア階段、対数階段、カスタム・スイープなどのパルス・スイープ/DCスイープ機能を内蔵することで、このプロセスを簡素化しています(図3)。内蔵されているリミット検査、デジタルI/O、コンポーネント・ハンドリング・インタフェースなど、他のスループット強化機能と組み合わせることで、高速で停止のない生産環境に最適なスイープを実現します。すべてのスイープ構成は、シングル・イベントまたは連続動作用にプログラムできます。

パルス・スイープとDCスイープ機機能(リニア階段、対数階段、カスタム・スイープを含む)を内蔵

テクトロニクス・ケースレーMOSFET I-V特性評価用計測器とソフトウェア・ソリューション

図4は、MOSFET I-Vの特性評価のためのさまざまなハードウェアとソフトウェア・ソリューションを示しています。最初の例では、2400シリーズのソースメータがPCに接続されています。2つ目の例では、2600Bシリーズ・ソースメータがTSP-Linkテクノロジで接続されています。複数のSMUを1つのシステムにシームレスに統合し、マスタ2600B型SMUまたはPCを介して1台の計測器としてプログラミングや制御を行うことができます。

MOSFET I-V特性評価用ハードウェアとソフトウェア・ソリューション

キックスタートI-V特性評価 ソフトウェアで、迅速なテスト・セットアップと解析が可能となり、さまざまな材料やデバイスで電流対電圧(I-V)テストを実行し、テストごとに最大4台のSMU計測器を制御できます

3つ目の例では、ケースレー4200A-SCS型パラメータ・アナライザを使用しています。このシステムには、組み込みPC、Windows®オペレーティング・システム、大容量記憶装置が含まれています。これは、FETおよびテスト構造用の包括的な信号特性評価ソリューションです。最大9つのSMUモジュールに対応し、直感的に操作可能なWindows用ソフトウェアが多数用意されているため、初心者でも簡単にシステムを使うことができます。このポイント・アンド・クリック・ソフトウェアは、テストの管理、レポートの生成、テスト・シーケンスの自動化、ユーザ・ライブラリの作成など、あらゆる機能を提供します。4200-SCS型は、サブフェムト・アンペアの分解能にリアルタイム・プロットと解析を組み合わせた包括的なワンボックス・ソリューションです。

また、ケースレーSMUI-Vカーブ・トレーサ・ソフトウェア を組み合わせてI-V曲線トレースを実行し、ダイオードなどの2ピン・デバイスの特性評価を行うことも可能です。お客様のニーズに最適なソリューションをお探しの場合は、テクトロニクスの専門スタッフまで気軽にお問い合わせください